机の上の郵便物を端へ寄せる。
充電ケーブルをよけて、パソコンを開く。
仕事はまだ始まっていないのに、もう少し疲れている。
片づける意志がないわけではありません。
ただ、「何から始めるか」を一人で決め続けることに、疲れているのかもしれません。
Day11で制作したのは、整理収納アドバイザー向けの「仕事が始まる片づけ相談」LPです。
今回売ろうとしたのは、収納の正解ではありません。
部屋を見ながら、最初の一か所と、今はしなくてよいことを決める時間です。
今回のLPで変えたもの
売る前:片づけ個別相談
↓
売る後:部屋ではなく、頭の中の「何から」を整え、仕事を始める一か所を決める時間
「片づけ相談」とだけ伝えると、収納用品の選び方や、物の捨て方を教えるサービスに見えます。
けれど、今回のターゲットが困っていたのは、方法を知らないことではありません。
やることが多すぎて、最初の一つを決められないことでした。
このLPは誰のために作ったのか
自宅で仕事をする会社員や、フリーランス、個人事業主。
仕事用の机と生活空間が重なり、書類、郵便物、充電器、仕事道具が同じ場所に置かれている人です。
片づけようと思っても、仕事の時間が始まる。
結局、目の前の物を端へ寄せて、一日を始めます。
部屋が散らかっているだけなのに、自分までだめになったように感じる。
このLPでは、その人へ「もっと片づけましょう」とは言いませんでした。
必要なのは意志の強さではなく、今の仕事と暮らしに合った順番かもしれない。
そこから、サービス全体の言葉を設計しました。
AIへ渡す前の「言葉の設計図」
Day11|言葉の設計図
AIへ渡したのは、「片づけ相談を作って」という一文ではありません。誰の、どの時間が奪われていて、相談後に何が決まるのかを整理した設計情報です。
| 項目 | 設計内容 |
|---|---|
| ターゲット | 部屋と仕事場が重なり、片づけを考えるだけで疲れている在宅ワーカー |
| 表面的な悩み | 机の上に書類や生活用品が混ざり、何から片づければよいか分からない |
| 本当の悩み | 片づけの判断を繰り返すことに疲れ、部屋の状態を自分の価値と結びつけている |
| 欲しい未来 | 部屋全体を完璧にせず、最初の一か所から仕事を始められる状態 |
| 売る前 | 片づけ個別相談 |
| 売る後 | 頭の中の「何から」を整え、仕事を始める順番を決める時間 |
| 独自性 | 画面越しに今の部屋を見ながら、一か所、7日間の3つの行動、今はしなくてよいことを決める |
| 一撃コピー | 片づける場所より先に、仕事が始まる順番を決めよう。 |
| 中心メッセージ | 必要なのは、片づけの正解より、最初の順番かもしれない。 |
| CTA | 初回オンライン相談を予約する |
最も大切にしたのは、「何をするか」だけでなく、今は何をしなくてよいかまで決めることでした。
行動を増やすだけではなく、判断を減らすこともサービスの価値になります。
なぜ、この構成にしたのか
片づけ方より先に、仕事前の数分を見せた
ファーストビューの次に置いたのは、収納方法の説明ではありません。
机の物を端へ寄せる。郵便物が目に入る。検索しているうちに仕事の開始が遅れる。
商品を説明する前に、読者が毎日経験している小さな疲れを見せました。
このように、商品説明より先に何を置くかは、決まった型ではなく、読者が最初に抱く疑問から決めます。基本セクションと順番の考え方は、「LP構成の作り方」で解説しています。
きれいな部屋をゴールにしなかった
この相談を受けても、一度で部屋全体が片づくわけではありません。
そこで、劇的な変化ではなく、「最初の一か所が決まる」「7日間の行動が3つになる」という具体的な変化を見せました。
完璧さではなく、動き始められる状態をゴールにしています。
画像にも、整いすぎた暮らしを置かなかった
モデルルームのような部屋を見せると、片づけに疲れている人ほど距離を感じます。
ファーストビューには、書類や充電ケーブルが少し残る、現実的な在宅ワーク空間を使いました。
セージグリーン、サンドベージュ、自然光、広い余白も、きれいに見せるためだけの装飾ではありません。
部屋の状態を責めず、「ここから整えられそう」と感じてもらうための設計です。
完成LPを展示する

この作品は、LP制作事例として制作したデモページです。人物、屋号、サービス、資格、実績は架空設定です。掲載許可を確認できないお客様の声やビフォーアフターは使用していません。
職人メモ
CRAFTSMAN NOTE
散らかっていたのは、部屋より先に、判断の順番だった。
片づけサービスは、きれいな部屋や収納技術を主役にしやすい商品です。
でも今回見つけたのは、「何をするかが分からない」ことより、「全部を考え続けている」ことへの疲れでした。
だから、行動を増やすだけでは足りません。
最初の一つを決めること。今はしないことを決めること。
人が少し動けるようになる価値は、何かを足すことだけではなく、考えなくてよいことを減らすところにもあります。
今回の設計を振り返る
「片づけ個別相談」から、「仕事を始める一か所を決める時間」へ。
今回変えたのは、サービス内容ではなく、問題を見る位置でした。
部屋全体を見ると、やることは多すぎます。
けれど、最初の一か所と、今はしなくてよいことまで決まれば、次の行動は小さくなります。
部屋の散らかりではなく、その前にある判断の散らかりを見る。
その見方の変化が、今回のLP設計でした。
次の展示へ
ポートフォリオ美術館では、完成したLPだけではなく、その前に作った「言葉の設計図」まで展示しています。
