Day 21 / 実務の扉

忙しさは、思考停止を正当化する

忙しい。

やることが多い。
時間が足りない。

それは、
とても便利な言葉です。

「忙しいから」

その一言で、
考えない理由が完成する。

でも——

立ち止まれないのは、
本当に時間の問題でしょうか。

私は22年、金属加工の現場で働いてきました。

繁忙期は、
確かに息が詰まるほど忙しい。

納期が迫り、
次の作業がすぐ後ろに並ぶ。

そんな中でも、
手を止める人がいました。

「このやり方で、
本当にいいのか」

そう言って、
一度、動きを止める。

周囲は言いました。

「考えている暇はない」
「とにかく進めろ」

私は、
止まれない側でした。

止まらずに動くほうが、
努力しているように見える。

忙しさは、
逃げを、
努力に見せかけます。

立ち止まると、
見えてしまうものがあります。

本当は、
やり方がずれていること。

本当は、
改善できる余地があること。

本当は、
向き合うべき問いがあること。

それに気づくのは、
少し痛い。

だから、
忙しさを理由にする。

「今は余裕がない」

その言葉は、
自分も、他人も、
納得させてくれる。

誰も責めない。

でも——

忙しさの中で、
考えなかったことがある。

立ち止まらなかった瞬間がある。

その小さな積み重ねが、
少しずつ、
方向をずらしていく。

問いを手放した仕事は、
作業になります。

作業は速い。
でも、
どこへ向かっているのかは、
教えてくれません。

忙しさは、
なくなりません。

でも、
立ち止まる一秒は、
自分で選べる。

その一秒を、
今日も手放しますか。

明日への問い

あなたが最近、
「忙しいから」と言って
立ち止まらなかった瞬間は
いつでしたか。

その一秒を取り戻すとしたら、
何を問い直しますか。

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