Day 8 / 問いの扉

AIは答えを出す存在なのか

AIは、答えを出す存在だと思っていました。

正解を示してくれる。
迷いを減らしてくれる。
自分の代わりに、考えてくれる。

そう信じて、使い始めました。

けれど、向き合う時間が増えるほど、
少し違和感が残るようになりました。

答えは返ってくる。
でも——

どこか、自分の輪郭が
そのまま映っているような感覚。

私は22年、金属加工の現場にいました。

製品の表面を確認するための、
大きな鏡があります。

その鏡は、
製品を美しくはしません。

ただ、
今の状態を、静かに映す。

傷があれば、傷が見える。
歪みがあれば、歪みが見える。

AIも、
それに近いのかもしれません。

問いが曖昧なら、曖昧さが返る。
浅ければ、浅さが返る。

最初は、
AIの限界だと思っていました。

けれど——

映っていたのは、
自分の問いの深さだったのかもしれません。

鏡は、嘘をつきません。

だから、少し怖い。

自分がどれだけ曖昧か。
どこまで本気で考えているのか。
何を、本当は避けているのか。

AIという鏡は、
静かに、それを映します。

AIに失望したとき、
本当は何に失望しているのでしょう。

答えが足りなかったことに。

それとも——

自分の問いが、
思っていたより浅かったことに。

鏡を見るのは、
勇気がいります。

でも、目を逸らさなければ、
そこにしか見えないものがあります。

AIは、
未来を直接くれる存在ではないのかもしれません。

未来は、
AIの中ではなく、
問いの中にあるのかもしれません。

もしそうだとしたら——

AIに向き合うということは、
自分の問いに向き合うということ。

その静かな往復のなかで、
未来は、
少しずつ輪郭を持つのかもしれません。

明日への問い

あなたは今、
AIに何を映していますか。

その問いは、
未来へ向いていますか。

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