Day 15 / 整理の扉

答えを急ぐと、問いはどうなるのか

早く、答えが欲しい。

正解に、
早く辿り着きたい。

そう思った瞬間、
問いは、
通過点になります。

早く抜けたい場所。
早く終わらせたい工程。

でも、
急ぐほど、
問いの輪郭は薄くなっていく。

私は22年、金属加工の現場で働いてきました。

急いで削ると、
素材の声が聞こえなくなる。

刃の当たり方も、
わずかな違和感も、
感じ取れなくなる。

形は、できる。

でも、
どこか軽い。

問いも、同じです。

答えを急ぐと、
問いの途中にあった景色が消える。

迷い。
違和感。
言葉にならない揺れ。

それらは無駄ではありません。

問いが、
あなたのものになるための時間です。

急ぐと、
その時間が削られる。

削られるのは、時間ではありません。

問いの中で揺れていた
あなた自身です。

揺れるということは、
不安定だということ。

怖いということ。

でも、
その揺れの中でしか、
見えないものがあります。

「本当にこれでいいのか」
「誰の正解を求めているのか」
「自分は、何から逃げているのか」

揺れながら問い続けたとき、
問いは、
少しずつ重みを持ち始めます。

急いで得た答えは、
説明はできる。

でも、
自分の奥では震えていない。

震えのない答えは、
やがて他人の言葉になる。

問いを急がないということは、
答えを諦めることではありません。

揺れから逃げないということ。

問いの途中にある
不安定さを、
そのまま抱えるということ。

その時間の中でしか、
問いは、
静かに深く、
あなたのものになっていきません。

明日への問い

あなたが今、
急いで終わらせようとしている問いは
ありますか。

その揺れから、
あなたは目を逸らしていないでしょうか。

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